書家 奥田百恵 
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 書作展 Open Mind/こめんと

作品解説を載せています。拙い日本語ではありますが、お時間がある時に読んでみてください。
 

「あなたを思って、のみこんだものがいっぱいあります。
 
      本当は、私でいっぱいになってほしいのに。」


会場風景
左から)「みだれてみたい」「棘」「青」「夜になれば輝けるのかな」「Introduction的な」
「みだれてみたい」
 人生を割と真面目に渡ってきた方です。学校の規則とか。たいした反抗期もなく育ってきました。悪い事はするもんではないですが、もう少しいろいろ怒られてもよかったかなと思います。とにかく今は明日は仕事があるからとか、ここは大人な対応しなくちゃとか、そういう制限が増えました。将来のためにあれをしなくちゃとか、このままどうなってしまうんだろうみたいな不安とか、考えるようになりました。そうやって考えて奮い立たせて進んでいくのも大事ですが、そういうことを気にしないで朝まで好きなことしていたり、たまにはイケナイことしてみたり、明日のことを気にしないで生きたいなあ、という作品です。
 朱色の墨は、大好きな宮島詠士への尊敬と憧れをこめて使っています。ひろく一般の人にとっては朱の墨といえばお習字の先生が添削に使う墨としてなじみがあるかと思いますが、宮島は明治時代にこの墨で作品を作っていました。その作品を見た時の衝撃は忘れません、世界がぐるっと変わったかのような、、、それから私にとってとても大事な色になりました。自分の本音を吐露した大事な作品なので、大事な墨色で書きました。
「棘」
 「心の奥にしまった思いを吐き出す」というのがテーマであったのですが、ただ素直に吐き出していくだけだったら、傷つくばっかり・傷つけるばっかりだなあと思いました。吐き出した先になんか傷つく世界が待っていたとしても戦えるようにそれなりに武器を持っておこうとした結果がこれです。でも別に刀振り回して戦いたいわけではないし、愛されたいだけなので棘くらいにしておきました。もしフラれても「あっふーん」ってちょっと嫌味を漏らして去るだけみたいな。負けっぱなしは嫌だから。こういうところが京都生まれっぽいですね。でも本当はただ仲良くしたいだけなので、右のパーツと左のパーツがひっついています。
「青」
 人間一人の人生としても、書道の長い歴史からしても、まだまだ自分は青いなと思っています。人間の人生からしたら「もういい歳だね」と言われるようになってしまいましたが、勝手にいうとけーと思っています。「私は まだまだ青くて若い」。どれだけ歳をくっても、ずっとそう思っていたいです。
 人がオーラというか覇気を纏って立っているみたいです。いつもへらへらしてるけど、内なる若さとパワーを持っていたいです。
「夜になれば輝けるのかな」
 昼間は気をつかってばかりの私です。愛想笑いと「あっすいません」ばかりで過ごしています。まあ別に苦ではないですが、そんなに楽しくもないです。昼寝してよく寝逃げしています。日が暮れてきて、お稽古に行ったり家で練習したりしだすと、だんだん人生が明るくなってくる気がします。書いてる時が一番楽しい。たまに友達に会う夜も楽しい。書いてると楽しくなって「もしかして自分、天才になれんじゃね?」という意味不明な気持ちが降って湧いてきます。つまんない世界が切り裂かれて、どこまでも飛んでいけそうな気がします。そんな、日は暮れていくのに気分は明るくなってくる夜が、大好きです。
 文字を包む滲みにこだわって制作しました。滲みは後で上から書いたり先に書いておいたりするのではなく、文字の実線を書いた時に同時に広がっていきます。その広がりをどう見せるかをいろいろ試していきました。暗い夜の中で光が走ってるようです。
 
「Introduction的な」
 画面越しではなく、実際の作品と実際の私をみてくれ。という作品なので、会期中に来てくださった方にだけ話しました。ここでは言わないし画像も載せません。
 
 
 
 
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